• « 親記事(前の記事) /
  • この記事に親記事はありません

八十日間太陽系一周ツアー募集開始

 ジュール・ヴェルヌが冒険小説「八十日間世界一周」を著してから299年となる今日、八十日間で太陽系を一周するツアーが、同300年を記念して、来年に行われることが発表された。しかも、同小説と同様に、帰還した際には日付けが一日ずれるというオマケつきだ。

 八十日間太陽系一周ツアーを企画・発売するのは、西太平洋諸国連盟(旧名:日本豪州インドネシア共同体)の宇宙旅行会社「ヴェルヌギャラクティック社」だ。同社の社長のジョナサン・ヴェルヌ氏(54歳)は、小説家のジュール・ヴェルヌの10代目の子孫にあたる。「八十日間世界一周」を太陽系で模倣するための、並々ならぬ意気込みが感じられる。

 背景には、惑星間飛行の安全性が確立されてきたことがある。今回のツアーでは、100人乗りの宇宙船「Futumporary(フューチュンポラリー)号」で太陽系を一周することになり、乗客82名が募集されることになる(残り18名は乗員)。Futumporaryとは、future(未来)とcontemporary(同時代・現代)とを合わせた造語である。後述するように、未来を現在にするという意味がこめられている。

 同ツアーの代金、一人あたり1億7千万西太平洋ドルは、これまでの宇宙旅行と比べても高価であるが、土星の輪くぐりや、木星の衛星エウロパに降り立ったりなど、様々なイベントが付いている。小説上での「八十日間世界一周」が出発した日からピッタリ300年後となる来年の10月2日に、民間の宇宙飛行のメッカである、旧日本国の種子島宇宙基地から出発することが予定されている。

 飛行時間は24時間×80日間である。小説「八十日間世界一周」では旅行者らは81日間かけてしまって帰還したら、日付変更線を越えていたために現地ではピッタリ80日経っていたというように、1日のずれが生じた。それと同様、今回のツアーでも、帰還したら1日のズレが生じる。ただし、小説とは逆に、帰還したら現地では81日経っていたというふうに。

 この1日のズレが生じる理由はズバリ、相対性理論に基づく。フューチュンポラリー号は、平均して光速の80分の1の速度で飛行する。そのため、ツアー中は時間が80分の1だけ短くなる。そうすると、24時間×80日間のツアーは、地球上の24時間×81日間に相当し、ツアー参加者が帰還したら、1日だけ若返ることになるというのだ。

投稿日: 2015/01/28 12:10:55 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

コメント

コメントの書き込みにはログインが必要です。

新規記者登録 ログイン