書評:絵本「わたしと小さいおっさん」(おおたまろう著・絵)

 久々に絵本の世界にヒットが生まれた。
 
 本書は、主人公である画家が子供の頃から一緒に遊んでいた小さいおっさんのことを回想したものである。普段の何気ない日常の細かいことについての不思議なことが、実は全部小さいおっさんのせいだったという、ある意味荒唐無稽なお話だが、日常の小さい謎の取り上げ方がとても興味深く、著者の鋭い観察眼が光る作品だ。

 本書が小さい子供だけでなく、高校生やOLたちの間でも人気があるのは、著者による可愛らしい挿絵が大きく貢献しているのだろう。こんなに可愛らしい「小さいおっさん」なら家に1人くらいいてもいい、と思わせるような絵がふんだんに盛り込まれている。

 騙されたと思って一度この本を手に取ってみられると良い。日常とは違う、想像力の世界への扉が開くかもしれない。

 (「わたしと小さいおっさん」おおたまろう著・絵:アルティメット出版)★★★★★

投稿日: 2011/12/24 16:41:37 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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