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座・高円寺ダンスアワード2012開催 ~富山発。学生たちのダンスコンクールから~

「座・高円寺ダンスアワード2012」が九日、東京都杉並区の芸術会館「座・高円寺(※1)」にて開催された。

上演された作品のうち、5作品は昨年9月に富山で行われた創作ダンスコンクール「アーティスティック・ムーブメント・イン・トヤマ(※2)」受賞作品から選ばれ、3~4分だったものを7~15分の作品として再構築されたものである。

「座・高円寺ダンスアワード」は、単なる再演の場ではなく、専門スタッフから直接アドヴァイスを受けながら、再度、自分の作品に向かい合い、若い才能が自ら発展・展開していくための時間を設けている。

まだ二年目の企画だが、一年前とは人々の価値観が一変した今年の劇場は、出演者、スタッフ、観客の、何か言葉には表現しきれない各々が内に秘めたる様々な想いが、創作ダンスを通して漏れ出していたのか異様な雰囲気で包まれていた。

「一度創りこんだ作品を、専門の方々にフィードバックをもらいながらもう一回創りあげていく。形を大きく変えたところもあり、自分たちが表現したい世界観が崩れてしまってはいないか不安になることも多々ありました。」と、出演者の~~さん。こう続けた。「正しい解答がない創作ダンスの中でのぶつかり合いの連続、それでも踊りきった後に湧き出てくる確かな手応えを感じた時に、アートは他者との関わりから産まれるものだと改めて感じましたし、悩み抜いた末の柔軟さは作品を豊かにしてくれ、また人間としての幅も広がった気がしました。」

若者たちのエネルギーが舞台を満たし、その眼差しの先に新しいダンスの可能性を感じた。

春よ まだ見ぬ春 迷い立ち止まるとき 夢をくれし君の 眼差しが肩を抱く (※3)

震災後、アートはたくさんの人の止まっていた時間を後押ししてくれた。あれから10ヶ月が経ったものの遅々として進まない復興を前に、2012年もアートの役割はとてつもなく大きい。

懸命な演技を楽しむとともに、若者の可能性を通して復興の祈りにも触れた来場者も多かったのではないだろうか。

上演された作品は下記のとおり。

『I am You』
 北海道大学/Junpei

『二十億光年の孤独』
 埼玉大学/FLOWER

『るるるの歌 めくるめく美しき「る」の世界』
 日本大学芸術学部/咲~saku~

『点滴』
 京都造形芸術大学/茶山ヴィトン

『犀の角の様にただ独り歩め ~ブッダの言葉より~』
 就実大学/TRB

『검은 여인(グメウン イェオイン)』
 韓国芸術総合学校/김 지혜(キム・ジヘ)

(※1)
座・高円寺HP
http://za-koenji.jp/home/index.php

(※2)
〜アーティスティック・ムーブメント・イン・トヤマ2010
"少人数による創作ダンスコンクール"受賞作品上演〜
http://www.youtube.com/watch?v=vEOGlSh5OpI

※2から座・高円寺ダンスアワード2011にて再構築されたうちの一作品
『むく』 日本女子体育大学(gypsy)
http://www.youtube.com/watch?v=oXk-Dw1nBdE

(※3)
『春よ、来い』 松任谷由美
http://www.youtube.com/watch?v=5YDcAj49xI0&feature=related

投稿日: 2012/01/09 03:51:40 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

コメント

未来新聞ではありますが、リアルな記事で未来の予定新聞です。本日(1/9)16:00より高円寺にて。詳細は下記URLをご確認下さい。
http://za-koenji.jp/detail/index.php?id=576

teru.a.key (日付:

豊かな人間社会を目指していますが、豊かさとは寒気がするほどのゾクゾクする感動、そういう一面もあることを、昨夜改めて認識しました。学生たちの創作ダンス、感動しました。

teru.a.key (日付:

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