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俳優が年齢違いのコピー(影武者)を用意するように

 役者稼業には、年齢差の異なる役回りもつきものだ。特に伝記ものや大河ドラマのように、主人公や脇役が成長していくストーリーでは、一人の役者が青春期から晩年までを演じることが多い。しかし、中年の俳優が白髪やしわをつけて老年の場面を演じることはなんとかできても、中年の俳優が青少年期を演じることは無理がある。そこで、最近では自分に似た若い役者をあらかじめ用意しておく役者が多くなってきた。

 きっかけは3年前の大河ドラマ「ジョン万次郎」で主役のジョン万次郎役を演じた岡部直(43)である。同ドラマでは、40歳の岡部が、自分とそっくりな15歳の俳優、25歳の俳優とともに見事に3人でバトンタッチしながら自然にストーリーが進行した。岡部は当時、こう語っていた。「別のドラマで共演した、誰とは言わないけど男優が、50歳なのに18歳頃の役回りから演じていたのを不自然に感じたことがある。もし自分が成長する役をやるなら、若い影武者を用意しておこうと思った。それでそういう影武者を用意していたことが、今回のジョン万次郎で主役に抜擢された理由かもしれない。」

 岡部の成功を受けて、俳優の所属事務所などが、若い影武者を探し出すことがはやるようになってきた。最近では、自分のホームページなどで「影武者募集」と呼びかける俳優も居る。確かにひと昔まえのドラマでは、役者が不自然な年齢差まで演じてしまうことが当たり前だったが、今後は自然な年齢でキャストを見られることが増えるだろう。

 アメリカなどではスタントマンの影武者が居ることは多いが、年齢差のある影武者はまだ一般的ではない。我が国発の文化として、ハリウッドなどにもこの年齢差コピーが広がるかもわからない。

投稿日: 2017/01/17 12:21:18 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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