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「家族会」、バーバリ戦争の映画を製作し日米同時公開へ

北朝鮮による拉致被害者家族連絡会(家族会)は昨日、19世紀初頭に米国が初めて経験した対外戦争である、バーバリ戦争の映画を日本語・英語両方で製作し、3年後を目途に日米同時公開を目指すと発表した。同戦争は当時、米国民が拉致され奴隷として売り飛ばされてきたことに対する米国流の正義の戦争であり、それを現代日本と北朝鮮の関係に重ね合わせて米国世論を動かそうとする意図があるようだ。いつまでも拉致被害者を帰還させない北朝鮮に対して、強硬手段も辞さないとの「家族会」の覚悟が感じられる。

バーバリ戦争は、トリポリ戦争とも呼ばれ、オスマン帝国内の独立採算州の一つである北アフリカ沿岸のバルバリア諸国内トリポリ(現リビア内)に対して、米国が開戦し、米国が勝利した、1801年-1805年の戦争だ(後に1815年にも第二次戦争あり)。この戦争背景には、当時のトリポリ等が、地中海を航行する米国や欧州籍の商船を襲って捕虜を人質にし、その国籍国と交渉して身代金を得たり、身代金が得られない場合は捕虜を奴隷として売り飛ばしてきた事情がある。米国は同戦争に勝ち、こうした海賊行為を終わらせることに成功した。

「家族会」の意図する映画のストーリーは、当時のトリポリと現代の北朝鮮の2つの舞台を交互に織り交ぜる、「ゴッドファーザーPART II」のような展開になるという。架空の存在である当時の米国少女メアリーとその家族らが、イタリア行きの船でジブラルタル海峡を通過した際にトリポリの海賊に拉致され、トリポリで絶望的な奴隷生活を送らされるなか、戦争に紛れて助けに来た米国海軍に救助され生還する。一方、また架空の存在である現代日本の田岡めぐみさんらは北朝鮮で暮らしながら救出の日を待つ・・・

映画のストーリー展開には、北朝鮮を必要以上に刺激しないように細心の注意を払いつつも、現代にもこのような悲劇があることを世界中の人たち、特に全米に知ってもらう意図がある。現代の米国民は全般に、極東問題は遠いため関心が薄い。また、バーバリ戦争も遠い昔のことであり知らない米国民も多い。しかし、同映画でバーバリ戦争への関心を喚起し、同様の非人道的行為をする北朝鮮に対して、戦争とまではいかなくとも何らかの圧力をかける動きが高まり、拉致被害者の帰還を早期実現させようとのことだ。映画製作費はクラウドファンディングで集めるという。

投稿日: 2020/01/20 19:17:07 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

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