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「オノマトペ」世界標準化、日本語が有力候補に

(独)フランクフルトで開催された、経済協力開発機構(OECD)主催の、異文化交流会「国際理解教育プロジェクト」では、オノマトペを異文化コミュニケーション言語として、世界標準化することができないかが、議題となった。

オノマトペ onomatopée[フランス語]とは、 ものの音や声などをまねた擬声語(ざあざあ、ちょきちょきなど)、あるいは状態などをまねた擬態語(てきぱき、きらきらなど)をさす言葉である。
オノマトペの表現は国によって異なることや、オノマトペが存在しない国もある。

日本語のオノマトペが世界標準語としてノミネートされた理由は、オノマトペの数が非常に多いということが大きな理由である。
漫画や、アニメ文化の影響などから、日本はオノマトペが豊富と言われているが、その数は4800種類以上で、他言語の5倍以上となる。

 動詞の種類が細かく分類されている、英語やフランス語などに対し、日本語は動詞や副詞の種類が少なく、それを補うためにオノマトペが発達したのではないかと推測される。

日本語のオノマトペが世界標準言語の有力候補となった理由は以下の内容からである。

 日本語のオノマトペは特徴的で、かつイメージがしやすい。
例えば同じ歩き方を表現するのにも日本語のオノマトペでは、
「ヨチヨチ歩く」「ブラブラ歩く」「トボトボ歩く」「ヨロヨロ歩く」
英語では「toddle」「stroll」「plod」「hobble」のように、どのように歩いているかによって使われる動詞が違ってくることで、情緒的な状態が伝わりづらく、擬態語が成り立ちづらくなる。
日本人は、目に見えない「音」をあえて文字で表現したり、逆に、目に見える物を「音的な表現」でイメージしたりすることより、世界的に感性が豊かで情緒的な文化をもつことが、異文化のコミュニケーションツールとして有力視されたと考えられる。

また、日本のオノマトペは音と状態がセットであり、その意味合いはボディーランゲージのみでも通じることもあることから、オノマトペの種類が豊富な日本語が有力となった。

オノマトペ世界標準化が決定した場合、異文化交流会に参加した、主要先進国7ヵ国を含む、経済協力開発機構(OECD)加盟国20ヵ国(オランダ、ベルギー、スウェーデン、オーストリア、ニュー・ジーランド、スイス、ノルウェー、アイスランド、トルコ、韓国、等)
義務教育期間の言語学の授業に取り込まれる予定。

オノマトペが共通単語になることより、主要言語が異なっても、近い未来、コミュニケーションの障害が緩和されると見込まれる。言語学者たちの間ではどの国のオノマトペが採用されるか注目されている。

オノマトペ参考URL:・ウィキペディア フリー百科事典
http://ja.wikipedia.org/wiki/

投稿日: 2013/02/04 17:30:12 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

コメント

オノマトペっていう言葉自体、あまり馴染みがなかったです。日本語にオノマトペが豊富なことも知りませんでした。日本語素晴らしいですねえ(^^)

オラクル (日付:

オラクル様
いつもコメントありがとうございます。
仕事柄、海外取材は多々あるのですが、オノマトペについては本当に説明が難しく、標準化されたら楽になりますね(笑)
動物の鳴き声とか、いろんな国で表現が違って、いつも盛り上がります。ニュアンスという難しい空気語、日本語でも時々すれ違います。異文化となったらもっとハードルが上がりますね。
情緒的な文化、私も日本語が好きです。

Scena (日付:

海外で通用する日本語について、「sushi」や「edamame」のような食に関するものは、既に世界中で通じるのは御存知でしょう。さらに、「syabu-syabu」は、その肉を「しゃぶしゃぶ」する行為自体のオノマトペの料理名ですが、通じるようです。
なので、新鮮なレタスの瑞々しい食感を表す「シャキシャキ」のような日本語オノマトペも、世界に通用するのではないかと考えておりましたところ、この「未来新聞」というサイトの2013年の記事をみつけました。
実は、歯科医で母校大阪歯科大学で非常勤講師をしており、大学院博士課程のテーマは「食品テクスチャーが咀嚼運動に及ぼす影響の多変量解析」でしたので、食感を表す日本語オノマトペの多さについて興味を持って調査研究を続けてまいりましたところ、この度、ご縁があって京都府立大学において、「おいしさの科学とデザイン」というテーマのうち、食感について、歯科医の立場から3コマ講義することになりました。
2077年の未来予想図なので、115歳まで生きてないと体現できませんが、ここには食や健康な歯で感じる食感のオノマトペについては言及されておりませんので、このあたりについても講義を通して京都府立大学の学生さん達とともに、議論し、理解を深め、彼らの研究の一助となればと考えております。

ということで、新年早々、非常に勇気の沸く投稿に巡り合えて、何か良いことが起こりそうな予感がしました。ありがとうございます

河野 亘 (日付:

河野亘様
コメントありがとうございます。気が付くのが遅くなりました。
もうすでに講義は終わってしまいましたか?「おいしさの科学デザイン」とても興味深いです。
おいしさの中には食感は外せない要素ですよね?そして食感を表すオノマトペも沢山あります!
おいしそうな音で「サクサク」「コリコリ」「パリパリ」「もちもち」etc…
先生のご講義で学生の皆さんからどんな声があがったか、またお知らせくださいましたら嬉しいです。

Scena (日付:

オラクル様
 コメント返信ありがとうございました。私も、ここのサイトを、しばらく開けておりませんでした。
実は、府立大学での講義終了後、先日、中京歯科医師会の学術講演会で日本語オノマトペの権威であり、「オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで」の著者、国立国語研究所の窪薗晴夫教授でコラボ企画でプレゼンさせて頂きました。

平成30年4月19日
中京歯科医師会 会員各位 殿  

平成29年度 京都市中京歯科医師会 学術講演会のお知らせ
~ 講演会のお誘い ~

中京歯科医師会 会   長 栗田和則
        学術部理事 上村 学
      
謹 啓

 新緑の候、皆様方におかれましては益々ご清祥のこととお慶び申し上げます。
さて、今年度学術講演会を下記日程で開催する運びとなりました。ご多忙とは存じますが、多数ご臨席賜りますようお願いいたします。
謹 白
学術講演会 演題:「日本語のオノマトペ」
          国立国語研究所 教授・副所長
東京大学客員教授    窪 薗 晴 夫 先生

 日本語は「ゲラゲラ笑う」「メソメソ泣く」のように、オノマトペ(擬音語、擬態語)をとても好む言語だと言われています。「ガラガラ」(赤ちゃんのおもちゃ)を筆頭に、「ガチャポン」や「ガリガリ君」(商品名)、「ピカチュウ」や「ひこにゃん」(キャラクター名)、「ペンペン草」「ミンミンゼミ」「ガラガラヘビ」(動植物名)、「ブラタモリ」(番組名)、「ビビる大木」(芸名)等々、オノマトペに由来している語がたくさんあります。子供の童謡にも「ワンワン」や「ニャンニャン」などのオノマトペが不可欠です。 その一方で、謎が多いのもオノマトペの特徴です。そもそも日本語にオノマトペが多いのはなぜでしょう。日本語の方言や外国語にもオノマトペはあるのでしょうか。オノマトペと赤ちゃん言葉はどのように関係しているのでしょう。さらには医療現場を含む大人のコミュニケーションではどのような役割を果たしているのでしょうか。
 この講演では、このような疑問をもとにオノマトペをさまざまな観点から考察し、日本語を豊かにしていると言われているオノマトペの魅力と謎に迫ります。

       日時:平成30年5月19日(土) 無 料
      時間:午後2時30分受付    午後3時~5時30分 講演
      場所:京都モリタF3フォーラム
                         中京区麩屋町通三条下る白壁町432
                         075-241-3131
参加される方のみご返送ください。 準備の都合上、5月12日(土)までにご返送ください。

          班   ご芳名               
その他所属:                         
         返信FAX番号:075-212-0846 上村まで

※当日、窪薗先生のご講演の前に、中京歯科医師会 河野 亘 学校歯科部会会長より
「食感を表す日本語オノマトペについて」の口演があります。

河野 亘 (日付:

講演会後、窪薗教授への質問と回答も添付します。

食感を表す日本語オノマトペの語尾は、
「i音」ではないでしょうか?
           
京都市中京歯科医師会   河野 亘

食感のうち、見た目に柔らかさが感じられる

「ふわふわfuwa-fuwa」
「とろとろtoro-toro」以外の

食感、特に歯触り、歯応えを表すオノマトペの語尾は、
「シャキシャキshaki-shaki」
「カリカリkari-kari」
「パリパリpari-pari」
「コリコリkori-kori」
「ガリガリgari-gari」
「ポキポキpoki-poki」
「コシコシkoshi-koshi」
「モチモチmochi-mochi」
のように、語尾が「i音」となるように思います。
ただ
「サクサクsaku-saku」
「ザクザクzaku-zaku」
「シコシコshiko-shiko」
「パクパクpaku-paku」
「ネバネバneba-neba」
「ネチャネチャnecha-necha」
などは、「a音」「u音」「o音」とバラバラで法則にならないのでは?と、思いましたが、実は、
「サクサクsaku-saku」→「サクリサクリsakuri-sakuri」
「ザクザクzaku-zaku」→「ザクリザクリzakuri-zakuri」
「シコシコshiko-shiko」→「シコリシコリshikori-shikori」
「パクパクpaku-paku」→「パクリパクリpakuri-pakuri」
「ネバネバneba-neba」→「ネバリネバリnebari-nebari」
「ネチャネチャnecha-necha」→「ネチャリネチャリnechari-nechari」
のように、短縮形となったオノマトペとは考えられないでしょうか?
さらに、前述の見た目に柔らかさが感じられる

「ふわふわfuwa-fuwa」も→「ふわりふわりfiwari-fuwari」
「とろとろtoro-toro」も→「とろりとろりtorori-torori」

のように、短縮形であると理解すれば、ほぼ全て?の食感を表す日本語オノマトペの語尾は「i音」に特化するという結論を導くことはできないでしょうか?

もちろん窪薗先生の著書「オノマトペの謎 ピカチュウからモフモフまで」の第一章で浜野先生は、「スクスク」と「クスクス」の意味の違いから「子音」の音象徴の説明など、分かりやすく説明されておりますが、語尾の規則性などについては言及されておりません。

それとも、ただ単に「食感」や「食材」という名詞にかかる形容詞として、「美味しい食感」、「不味いおかず」と同じように、「カリカリ食感」、「シャキシャキレタス」のように、形容詞的な使われ方をするオノマトペゆえ、語尾が「i音」となるだけなのでしょうか?

はい、私の講演の中で痛みのオノマトペと(河野先生が出された)食感のオノマトペの違いを少しお話しました。痛み(神経性)の方は2/3が[i]、残りの1/3が[u]で、他の母音はゼロでした。[i]と[u]はともに口を狭く閉じた母音で、痛くて歯を食いしばる時に出てくる口の形です。一方、食感の方は[a-i]か[a-u]という母音連続が大半で、これは口をパクパクさせる状態と一致します。「痛みは口を食いしばる形の母音(狭母音+狭母音)で、一方、食感は口を開閉する形の母音連続(広母音+狭母音)」という、大雑把な一般化が可能かと思われます。

短縮形というより、オノマトペの語幹に「り」や「ん」が付いてオノマトペの語が作りだされるというのが定説です。これは食感も含め、すべての種類のオノマトペの典型的な作り方です(先日の講演資料をご覧ください)。
 このような構造ですので、「り」が付くのは食感のオノマトペだけでなく、(日本語の)すべての種類のオノマトペにあてはまります。「のろ+り、のろ+り」「ゆら+り、ゆら+り」など、食感以外のオノマトペでも「語幹+り」「語幹+ん」「語幹+っ」という形でオノマトペが作りだされるという構造です。
 どうして「り」というオノマトペ語尾があるのか、これは独立した問題ですが、おそらく「然り」などの普通の語がモデルになって、その語尾「り」がオノマトペ語尾として確立したのではないかと想像します。

河野 亘 (日付:

上の回答の中で、、
『痛みは、痛くて歯を食いしばる時に出てくる口の形です。一方、食感の方は[a-i]か[a-u]という母音連続が大半で、これは口をパクパクさせる状態と一致します。「痛みは口を食いしばる形の母音(狭母音+狭母音)で、一方、食感は口を開閉する形の母音連続(広母音+狭母音)」という、大雑把な一般化が可能かと思われます』。

との、窪薗教授のご考察。

ここからは私の考えなのですが、

つまり、痛み(歯以外の痛みにも、歯を食いしばって我慢するように)や食感のオノマトペには、歯や口(さらには口唇、舌も?)の動作、状態、感覚などが深く関連しているような気がします。

さらに、
音の聴こえ方には2通りあり、ほとんどの場合、音は外耳孔から外耳道を経てその奥にある鼓膜に達します。鼓膜の振動を耳小骨という3つの小さな骨(人体の骨格で最小です)に振動が伝わり、最後の骨が内耳の液を振動させます。
これを気導聴力(空気を伝わってという意味でしょう)と呼びます。われわれは周囲の音は、ほとんど気導で聴いています。骨導聴力は頭蓋骨の振動が直接内耳に伝わります。頭を叩いたり、歯をカチカチ噛み合せたりです。体内からの音だけでなく、両耳を塞いでも聞える位の大きな音(60デシベル以上か)は気導と同時に骨導の聴力も加わります。
骨伝導の観点からすれば、顎関節雑音、いわゆるクリックは発生部位が顎関節であり、あたりまえですが聴覚器である耳に最も近いから患者さんにとっては、かなり大きな雑音として認知され不快に感じるのでしょう。
さらに、カリカリ、コリコリ、ガリガリなど臼歯部で咀嚼することで感じる食感も、気導、骨導をダブルで聴覚器である耳に比較的近いこと、その上、聴こえたままを表現できる日本語のカタカナがあることが大きく関与しているように思いますが、

いかがでしょうか?

河野 亘 (日付:

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