北陸新幹線に接して琵琶湖上に国際空港を新設へ

 北陸新幹線の敦賀-大阪の延伸ルートに関して、琵琶湖上を縦断して新幹線が走る湖上ルート(琵琶湖縦断ルート)を採用すること、また、北陸方面から関西方面と中京方面のどちらにも行き来できるための湖上でのY字型の分岐部に、駅(仮称:湖上中央駅)を新設する案が提出されたのは半年前のことだ。ただ、湖上中央駅はほぼ乗り換え専用駅であり乗降客が少なすぎるため割に合わないという意見があった。ここにきて、関西経済連合会から、湖上中央駅に接して空港を設置してはどうかという案が提出され、にわかに現実味を帯びている。

 同案によると、湖上中央駅から米原に向かう分岐ルートが大きく南周りをするため(南に凸の経路をとるため)、湖上中央駅の東側には、南北に延びる琵琶湖上の比較的水深の浅い空間が生じる。ここを埋め立てて、南北に走る滑走路を新設すれば、新幹線の駅に接した空港が建設出来るという。この新たな空港(仮称:琵琶湖中央空港)を国際線の発着可能な国際空港にすれば、滋賀、京都、岐阜、福井、石川、富山の6県から最もアクセスの良い国際空港になるほか、万が一、関西国際空港や中部国際空港が大規模災害やテロで使用不可となった際にも、関西圏や中京圏の代替空港として機能する。

 さらに特に強調されるのは、世界一の観光都市といっても過言ではない京都に最もアクセスの良い国際空港が誕生することだ。湖上中央-京都の新幹線での所要時間は約15分と見積もられており(これまでは最短でも関西国際空港から特急はるかで京都まで75分)、国際空港に到着してすぐに京都に入れるとなると、世界から多数の観光客を呼べることが期待される。

 今回提案された琵琶湖中央空港は、現在「空港なし県」である滋賀県初の空港となる。以前、滋賀県南部に「びわこ空港(仮)建設計画」があったが、地元民の反対により頓挫したが、今回は湖上であるため騒音被害などの反対やそれに伴う土地買収問題は生じないと想定される。また、全国でも初の、新幹線の駅直結の空港となる。新幹線の駅直結の空港は草案としては静岡や広島で出されたことがあるが実現しなかった。ただし、大規模な埋め立てとなるため、琵琶湖の生態系など環境に及ぼす影響は十分に調査して、慎重な工事を行うことが予定されている。

投稿日: 2015/08/31 19:01:35 (JST)

※本記事は、対象となっている事柄について、無限に広がる未来の可能性の中のたった1つを描いているに過ぎません。 ですから、決して記事の内容を鵜呑みにしないでください。 そして、もし本記事とは異なる未来を想像したのなら、それを別の記事として書いていただけると幸いです。 このプロセスを通じて、私たちは未来についての視野を広げ、未来の可能性を切り開いていくことができるでしょう。

コメント

コメントの書き込みにはログインが必要です。

新規記者登録 ログイン